出荷可能なインクリメント

毎スプリントのアウトプットは、「出荷可能なインクリメント」と呼ばれます。スプリントが終わる前に、全てのチームの結果が統合されていなければいけません(結果の統合はスプリントの間に行われていること)。

この効果は以下の通りです。

出荷可能とは、ソフトウェアの品質に関することであり、ソフトウェアの価値や市場性とは無関係です。プロダクトが出荷可能なとき、それは「現在実装されている全フィーチャをdoneにするための全てのタスクが完了しており、プロダクトが技術的に出荷可能である」状態を意味します。ただし、「顧客がリリースして欲しいと思うほど実装された機能に価値がある」ことは意味しません。後者については、プロダクトオーナーにより決められるのです。

プロダクトが本当に出荷可能かどうかは、現在のDoneの定義に依存します。完璧なDoneの定義が存在するなら、プロダクトは毎スプリント出荷可能です。Doneの定義が不十分な(弱い)場合、Doneの定義を満たしてもリリースするための作業がまだ残っていることになります。これは、透明性、柔軟性を減らし、開発のリスクを高くします。